骨肉腫で正しいのはどれか。
- 肺転移が多い。
- 運動時痛は少ない。
- 壮年期に好発する。
- 大腿骨近位に発生が多い。
- 血中アルカリフォスファターゼが低下する。
解答解説
正解は1です。
骨肉腫は悪性骨腫瘍の中で最も頻度が高く、肺への転移が多いことが特徴です。肺転移は診断時点で既に存在している場合が多く、予後に大きく影響を与える要因となります。
選択肢の解説
- 肺転移が多い。
正解です。骨肉腫は血行性に肺への転移をきたすことが多く、これが治療や予後に大きく影響を与えます。肺転移の早期発見と治療が重要です。 - 運動時痛は少ない。
誤りです。骨肉腫では、運動時の痛みが初期症状としてよくみられます。進行すると夜間痛や安静時の痛みも出現します。 - 壮年期に好発する。
誤りです。骨肉腫は10~20歳代の思春期に好発する腫瘍です。骨の成長が活発な時期に発症することが多く、壮年期にはまれです。 - 大腿骨近位に発生が多い。
誤りです。骨肉腫は、大腿骨遠位部、脛骨近位部、上腕骨近位部といった骨端部に多く発生します。大腿骨近位部に発生することは少ないです。 - 血中アルカリフォスファターゼが低下する。
誤りです。骨肉腫では血中アルカリフォスファターゼが上昇します。これは骨形成や破壊が活発に行われるためです。
ワンポイントアドバイス
骨肉腫は、10~20歳代に好発し、主に四肢の骨端部(大腿骨遠位部、脛骨近位部など)に発生します。症状には運動時痛、腫瘤形成、夜間痛などがあり、肺転移が予後を大きく左右します。治療には外科的切除や化学療法が重要であり、血液検査ではアルカリフォスファターゼの上昇が診断の手がかりとなります。