Milani運動発達評価表における反射や運動のうち消失する時期が最も遅いのはどれか。
- 手掌把握反射
- 自動歩行
- 足底把握反射
- 非対称性緊張性頸反射
- Moro反射
解答解説
正解は3です。
足底把握反射は、通常9〜12か月頃に消失します。これは乳児期の原始反射の中で比較的長く残る反射で、消失時期が最も遅い特徴を持ちます。この反射は、足底に刺激を与えると足指が屈曲する反射です。
選択肢の解説
- 手掌把握反射
誤りです。手掌把握反射は、出生直後に認められる原始反射の一つで、通常3〜4か月頃に消失します。 - 自動歩行
誤りです。自動歩行は、新生児が立位に保たれたときに足を動かす反射で、生後1〜2か月頃に消失します。 - 足底把握反射
正解です。足底把握反射は9〜12か月頃まで持続するため、原始反射の中で最も遅く消失するものの一つです。この反射の消失は歩行の発達と関連しています。 - 非対称性緊張性頸反射(ATNR)
誤りです。非対称性緊張性頸反射は、通常4〜6か月頃に消失します。消失が遅れると、対称的な体の動きや姿勢制御の発達に影響を与える可能性があります。 - Moro反射
誤りです。Moro反射は、出生直後に認められる原始反射で、通常4〜6か月頃に消失します。
ワンポイントアドバイス
原始反射は乳児期に特有の運動反応であり、正常な発達過程において適切な時期に消失します。足底把握反射は消失が遅い反射であるため、他の原始反射との消失時期の違いを正確に把握しておきましょう。また、反射の残存が発達遅延や神経学的異常を示すこともあるため、臨床的に重要な指標となります。