第54回

第54回理学療法士国家試験 午後問題59

左頸部側面の様子を示す。中斜角筋はどれか。

解答解説

正解は3です。

中斜角筋は頸部の斜角筋群の一部で、頚椎の横突起から起始し、第1肋骨に停止します。呼吸補助筋として作用し、肋骨を引き上げる働きがあります。画像中では、③が中斜角筋に該当します。

選択肢の解説


  1. 誤りです。①は胸鎖乳突筋に該当します。この筋は胸骨柄と鎖骨から起始し、側頭骨の乳様突起に停止します。頭部の回旋や側屈に関与します。

  2. 誤りです。②は鎖骨上部に位置する筋肉ではなく、斜角筋群には該当しません。

  3. 正解です。③は中斜角筋を指しています。斜角筋群は前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋に分かれ、中斜角筋はこの位置に存在します。

  4. 誤りです。④は肩周囲の筋群や軟部組織に該当します。斜角筋群ではありません。

  5. 誤りです。⑤は肩甲挙筋に該当する可能性が高く、斜角筋群ではありません。肩甲骨の挙上に関与します。

ワンポイントアドバイス

斜角筋群(前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋)の解剖学的位置関係を覚える際は、第1肋骨との関係性が重要です。また、胸鎖乳突筋や肩甲挙筋など、頸部や肩周囲の他の筋肉との位置関係を把握することで、問題を解答しやすくなります。