第54回

第54回理学療法士国家試験 午後問題55

筋と支配神経との組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 下双子筋 ―― 閉鎖神経
  2. 短内転筋 ―― 坐骨神経
  3. 縫工筋 ―― 大腿神経
  4. 前脛骨筋 ―― 深腓骨神経
  5. 後脛骨筋 ―― 総腓骨神経

解答解説

正解は3と4です。

縫工筋は大腿神経の支配を受け、股関節と膝関節の運動に関与します。
前脛骨筋は深腓骨神経の支配を受け、足関節の背屈や内反に関与します。

選択肢の解説

  1. 下双子筋 ―― 閉鎖神経
    誤りです。下双子筋は坐骨神経の支配を受けます。大腿骨の外旋に関与する筋です。
  2. 短内転筋 ―― 坐骨神経
    誤りです。短内転筋は閉鎖神経の支配を受け、股関節の内転に関与します。
  3. 縫工筋 ―― 大腿神経
    正解です。縫工筋は大腿神経の支配を受け、股関節の屈曲・外旋、膝関節の屈曲に関与する二関節筋です。
  4. 前脛骨筋 ―― 深腓骨神経
    正解です。前脛骨筋は深腓骨神経の支配を受け、足関節の背屈と内反を行います。
  5. 後脛骨筋 ―― 総腓骨神経
    誤りです。後脛骨筋は脛骨神経の支配を受け、足関節の底屈と内反に関与します。

ワンポイントアドバイス

筋の支配神経は解剖学・運動学の基礎として重要です。特に脚の筋肉については、以下を覚えると整理しやすいです:

  • 大腿部前面:大腿神経(例:縫工筋、四頭筋)
  • 大腿部内側面:閉鎖神経(例:内転筋群)
  • 下腿前面:深腓骨神経(例:前脛骨筋)
  • 下腿後面:脛骨神経(例:後脛骨筋)
    これらの支配神経と筋肉の対応を整理して覚えましょう。