第54回

第54回理学療法士国家試験 午前問題24

関節可動域測定法において、日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による足部の内がえしを測定する際の基本軸と移動軸の組み合わせで正しいのはどれか。

  1. 下腿軸への垂直線 ―― 足底面
  2. 下腿軸への垂直線 ―― 足背面
  3. 腓骨への垂直線 ――― 足底面
  4. 腓骨への垂直線 ――― 足背面
  5. 腓骨への垂直線 ――― 第5中足骨

解答解説

正解は1. 下腿軸への垂直線 足底面です。

解説

足部の内がえし(内反運動)は、足関節と足部全体の複合的な動きであり、距骨下関節を中心に、足部が内側に傾く運動です。関節可動域測定において、内がえしを測定する際の基本軸と移動軸の定義は以下の通りです:

  • 基本軸下腿軸への垂直線(下腿の軸を基準として垂直に引いた線)
  • 移動軸足底面(足底面に沿った方向に動く)

この定義により、内がえしの可動域を正確に測定することができます。

選択肢の解説

  1. 下腿軸への垂直線 ―― 足底面(正解)
    • 日本整形外科学会と日本リハビリテーション医学会の基準に基づく正しい組み合わせです。
  2. 下腿軸への垂直線 ―― 足背面(誤り)
    • 足背面を移動軸として測定することは基準外です。足底面を移動軸とするのが正しい測定方法です。
  3. 腓骨への垂直線 ―― 足底面(誤り)
    • 基本軸として腓骨を用いることは基準外です。腓骨軸ではなく、下腿軸への垂直線を基本軸とします。
  4. 腓骨への垂直線 ―― 足背面(誤り)
    • 基本軸と移動軸の両方が基準外です。下腿軸への垂直線と足底面が正しい組み合わせです。
  5. 腓骨への垂直線 ―― 第5中足骨(誤り)
    • 移動軸を第5中足骨に設定することは基準外です。足底面を移動軸とするのが正しい方法です。

ワンポイントアドバイス

内がえしや外がえしの可動域測定では、基本軸は下腿軸への垂直線、移動軸は足底面とする基準をしっかり覚えておきましょう。日本整形外科学会の基準に従った測定法を正確に理解することが試験対策において重要です。