第54回理学療法士国家試験　午後問題50

介護保険制度における福祉用具貸与で、要支援1の者が給付対象となる福祉用具はどれか。

1. T字杖
2. 手すり
3. 車椅子
4. 特殊寝台
5. 移動用リフト

解答解説

正解は2です。

介護保険制度では、手すりは福祉用具購入の特定福祉用具販売として要支援1でも給付対象となります。手すりは転倒防止や移動支援に役立つ基本的な福祉用具であり、利用者の自立支援に直結します。一方、貸与される福祉用具の多くは、要介護認定を受けた人が対象となり、要支援1では適用されないものが含まれます。

選択肢の解説

1. T字杖
   誤りです。T字杖は介護保険の給付対象外となっています。自己負担で購入する場合が一般的です。
2. 手すり
   正解です。手すりは特定福祉用具販売に該当し、要支援1でも給付対象となります。自宅内の安全性や自立した生活を支えるために設置されることが多いです。
3. 車椅子
   誤りです。車椅子の貸与は、原則として要介護2以上の方が対象です。要支援1では基本的に適用されません。
4. 特殊寝台
   誤りです。特殊寝台の貸与は要介護2以上が対象であり、要支援1では適用されません。ただし、背上げ機能が必要な場合に特例として認められる場合があります。
5. 移動用リフト
   誤りです。移動用リフトは原則として要介護2以上の方が対象です。要支援1では対象外です。

ワンポイントアドバイス

介護保険制度における福祉用具貸与や特定福祉用具販売は、要介護度による制限がある点が重要です。手すりやスロープなどの特定福祉用具販売は、要支援の方でも利用可能な場合がありますが、車椅子や特殊寝台などの貸与品は要介護認定が必要なことが多いです。