Down症候群の子どもの運動発達の特徴で適切なのはどれか。
- 後弓反張
- はさみ脚歩行
- スカーフ徴候陰性
- シャフリング移動
- 緊張性迷路反射亢進
解答解説
正解は4です。
シャフリング移動は、Down症候群の子どもに特徴的な運動発達の遅れとして知られています。これは、四つ這いを飛ばし、座ったままお尻を引きずるようにして移動する姿勢を指します。筋緊張低下(低緊張)や関節の柔軟性が関与しており、運動発達の遅れの一環として見られる特徴です。
選択肢の解説
- 後弓反張
誤りです。後弓反張は、脳性麻痺や中枢神経系の重篤な障害がある場合に見られる特徴です。Down症候群の子どもには通常見られません。 - はさみ脚歩行
誤りです。はさみ脚歩行は痙直型脳性麻痺に特徴的な歩行パターンであり、Down症候群の特徴ではありません。 - スカーフ徴候陰性
誤りです。スカーフ徴候は、新生児期に腕を胸の横方向に引いた際の筋緊張を確認するテストで、Down症候群の低緊張では陽性(腕が容易に反対側まで到達)を示すことが多いです。 - シャフリング移動
正解です。Down症候群の子どもは筋緊張低下のために四つ這いが難しく、シャフリング移動(座ったままお尻を引きずる移動方法)が見られることがあります。これが運動発達の遅れの一つとして観察されます。 - 緊張性迷路反射亢進
誤りです。Down症候群では筋緊張が低下するため、原始反射の亢進は見られません。むしろ、反射の消失が遅れることがあります。
ワンポイントアドバイス
Down症候群の子どもの運動発達には、筋緊張低下と関節の柔軟性が大きな影響を及ぼします。シャフリング移動や運動発達の遅れが特徴的であることを理解し、発達を促すための適切な理学療法を検討することが重要です。