NYHA分類で正しいのはどれか。
- 5段階分類である。
- 自覚症状により重症度を分類する。
- Ⅰ度では心疾患を有し、日常生活で疲労、呼吸困難がある。
- Ⅱ度では日常生活以下の労作で疲労、呼吸困難がある。
- Ⅳ度では安静時に心不全症状はみられない。
解答解説
正解は2. 自覚症状により重症度を分類するです。
解説
NYHA分類(New York Heart Association分類)は、心疾患の患者の自覚症状と運動耐容能に基づき、重症度を4段階で評価するスケールです。心不全の診断や治療方針を決定する際に用いられます。
NYHA分類の概要
- Ⅰ度:心疾患はあるが、日常生活活動では症状が出現しない。
- Ⅱ度:日常生活の活動で軽度の疲労や呼吸困難を感じるが、安静時には症状がない。
- Ⅲ度:日常生活以下の軽い活動でも著しい症状(疲労、呼吸困難)が出現する。
- Ⅳ度:安静時でも症状が出現し、身体活動が困難。
選択肢の解説
- 5段階分類である(誤り)
- NYHA分類は4段階で評価されます。5段階分類ではありません。
- 自覚症状により重症度を分類する(正解)
- NYHA分類は、患者の自覚症状(疲労、呼吸困難、動悸など)を基にした評価です。正しい記述です。
- Ⅰ度では心疾患を有し、日常生活で疲労、呼吸困難がある(誤り)
- Ⅰ度では心疾患を有するものの、日常生活で症状は出現しません。
- Ⅱ度では日常生活以下の労作で疲労、呼吸困難がある(誤り)
- Ⅱ度では日常生活の範囲内の労作で症状が出現しますが、日常生活以下の労作ではありません。
- Ⅳ度では安静時に心不全症状はみられない(誤り)
- Ⅳ度では安静時でも症状が出現します。記述は誤りです。
ワンポイントアドバイス
NYHA分類は心疾患の重症度評価における重要な指標です。自覚症状を基準に4段階で分類される点を正確に覚え、各度の特徴(安静時の症状の有無、日常生活範囲での症状の程度)を明確に理解しておきましょう。