左延髄外側症候群で正しいのはどれか。
- 右 Horner 徴候
- 右角膜反射低下
- 右上下肢の運動失調
- 右上下肢の温痛覚障害
- 右上下肢の深部感覚障害
解答解説
正解は4です。
左延髄外側症候群(ワレンベルグ症候群)では、延髄外側部の障害により、病変と反対側(右側)の上下肢に温痛覚障害が生じます。これは、脊髄視床路が交叉しているためです。また、病変側(左側)には小脳路の障害による運動失調やホルネル徴候などが見られるのが特徴です。
選択肢の解説
- 右 Horner 徴候
誤りです。Horner徴候(縮瞳、眼瞼下垂、発汗低下)は病変側(左側)に見られるのが特徴です。 - 右角膜反射低下
誤りです。延髄外側症候群では、三叉神経核の障害により病変側(左側)の顔面感覚が低下します。右側の角膜反射低下は見られません。 - 右上下肢の運動失調
誤りです。運動失調は小脳路の障害によるもので、病変側(左側)の上下肢に現れます。 - 右上下肢の温痛覚障害
正解です。脊髄視床路の障害により、温痛覚は病変と反対側(右側)の上下肢で障害されます。この交叉性障害は延髄外側症候群の特徴の一つです。 - 右上下肢の深部感覚障害
誤りです。深部感覚は後索-内側毛帯系によるもので、延髄外側症候群では障害されません。
ワンポイントアドバイス
延髄外側症候群(ワレンベルグ症候群)では、交叉性障害(病変側の顔面感覚障害+反対側の温痛覚障害)が重要な特徴です。これに加え、病変側の小脳路障害(運動失調)やホルネル徴候がよく出現します。症状の左右を間違えないように整理して覚えましょう。