筋力増強トレーニングの効果で正しいのはどれか。
- 自動介助運動では効果は得られない。
- 筋肥大が生じるまで効果は得られない。
- 最大抵抗を用いれば月1回の運動で効果が得られる。
- 等運動性運動ではトレーニングに用いた運動速度付近で大きな効果が得られる。
- 最大筋力に対して極めて弱い抵抗運動であっても回数を増やすことで効果が得られる。
解答解説
正解は4. 等運動性運動ではトレーニングに用いた運動速度付近で大きな効果が得られるです。
解説
筋力増強トレーニングの効果は、トレーニング方法や負荷、頻度、運動速度に依存します。等運動性運動(アイソキネティック運動)は、設定した運動速度で負荷が一定に保たれるトレーニング方法であり、その速度付近で特に効果が得られるのが特徴です。
等運動性運動のポイント
- 特定の速度でトレーニングすることで、その速度付近で筋力が向上する。
- 速度を変えることで、多様な筋力や運動機能を鍛えることが可能。
選択肢の解説
- 自動介助運動では効果は得られない(誤り)
- 自動介助運動でも筋力増強の効果が得られる場合があります。特に重度の筋力低下患者では、筋萎縮の進行を抑える効果があります。
- 筋肥大が生じるまで効果は得られない(誤り)
- 筋力増強効果は筋肥大だけでなく、神経適応によっても得られます。初期のトレーニング効果は主に神経適応によるものです。
- 最大抵抗を用いれば月1回の運動で効果が得られる(誤り)
- 筋力増強には一定の頻度が必要です。通常、週2〜3回が推奨されます。月1回では効果は期待できません。
- 等運動性運動ではトレーニングに用いた運動速度付近で大きな効果が得られる(正解)
- 等運動性運動は速度依存性があり、設定した速度付近で筋力増強効果が特に高まる特徴があります。
- 最大筋力に対して極めて弱い抵抗運動であっても回数を増やすことで効果が得られる(誤り)
- 極めて弱い負荷では筋力増強効果は得られにくいです。筋力増強には最大筋力の60%以上の負荷が推奨されます。
ワンポイントアドバイス
筋力トレーニングの効果を最大化するには、運動形式(等張性、等尺性、等運動性)や負荷、頻度の適切な設定が重要です。特に、等運動性運動は特定の速度に対する効果が高いことを覚えておき、速度の設定が効果に直結する点を試験対策として押さえましょう。