ショックの発症初期に徐脈がみられるのはどれか。
- アナフィラキシー反応
- 血管迷走神経反射
- 重症熱傷
- 大量出血
- 敗血症
解答解説
正解は2. 血管迷走神経反射です。
解説
ショックは血圧低下や臓器循環不全を特徴とする急性症候群であり、通常は交感神経系の活性化により頻脈がみられます。しかし、血管迷走神経反射(神経原性ショック)では、副交感神経の過剰な興奮が起こり、徐脈が生じることが特徴です。
各選択肢を詳しく検討します:
- アナフィラキシー反応
アナフィラキシーでは急激な血管拡張と循環不全が起こりますが、交感神経系が亢進するため頻脈が一般的です。不適切です。 - 血管迷走神経反射
副交感神経の亢進により心拍数が低下し、徐脈がみられます。これが正解です。 - 重症熱傷
熱傷では循環不全が起こりますが、交感神経系の刺激により頻脈が一般的です。不適切です。 - 大量出血
出血性ショックでは、血圧維持のため交感神経が働き頻脈となります。不適切です。 - 敗血症
敗血症ショックでは、初期には頻脈が多くみられます。徐脈は一般的ではありません。不適切です。
ワンポイントアドバイス
ショックにはさまざまな原因がありますが、血管迷走神経反射のように副交感神経が優位になる場合は徐脈が生じる点が特徴的です。ショックの種類ごとの心拍数の変化を理解し、臨床状況に応じた判断ができるようにしましょう。