第53回

第53回理学療法士国家試験 午後問題55

視神経から視覚野に至る視覚伝導路の順で正しいのはどれか。

  1. 視索 → 視交叉 → 視放線 → 外側膝状体
  2. 視索 → 視放線 → 外側膝状体 → 視交叉
  3. 視交叉 → 視索 → 外側膝状体 → 視放線
  4. 視放線 → 視交叉 → 視索 → 外側膝状体
  5. 視交叉 → 外側膝状体 → 視索 → 視放線

解答解説

正解は3. 視交叉 → 視索 → 外側膝状体 → 視放線です。

解説

視覚伝導路は視神経から脳の視覚野に至る経路で、次の順番に情報が伝達されます。

  1. 視交叉
    左右の視神経が交叉する部分で、左右の網膜からの情報が部分的に交差します。
  2. 視索
    視交叉を通過した後の経路。左視索は右視野の情報を、右視索は左視野の情報を伝えます。
  3. 外側膝状体
    視索からの情報が到達する視床の中継核で、ここで視覚情報が統合されます。
  4. 視放線
    外側膝状体から大脳皮質(視覚野)に向かう投射線維です。

選択肢の確認

  1. 視索 → 視交叉 → 視放線 → 外側膝状体
    順番が誤りです。視交叉が視索の後ではなく前に位置します。
  2. 視索 → 視放線 → 外側膝状体 → 視交叉
    視放線が視索の後に配置されており、順序が間違っています。
  3. 視交叉 → 視索 → 外側膝状体 → 視放線
    正しい順序です。
  4. 視放線 → 視交叉 → 視索 → 外側膝状体
    視放線が最初に来ているため順序が誤っています。
  5. 視交叉 → 外側膝状体 → 視索 → 視放線
    外側膝状体が視索の前に配置されており、順序が間違っています。

ワンポイントアドバイス

視覚伝導路は解剖学で重要なテーマです。視交叉での交差、外側膝状体での中継、視放線を経て視覚野に至る順序をしっかり覚えておきましょう。また、病変部位による視野障害の種類も試験でよく問われますので、合わせて復習してください。