第53回

第53回理学療法士国家試験 午後問題88

Parkinson病について正しいのはどれか。

  1. 喫煙者に多い。
  2. 再発と寛解とを繰り返す。
  3. 孤発性症例が家族性症例より多い。
  4. 30~40歳代での発症が最多である。
  5. 我が国の有病率はAlzheimer病より多い。

解答解説

正解は3. 孤発性症例が家族性症例より多いです。

解説

Parkinson病は中脳の黒質でドパミンを産生する神経細胞が徐々に減少する神経変性疾患です。以下に各選択肢について解説します:

  1. 喫煙者に多い。
    • 実際には喫煙者ではParkinson病の発症リスクが低下するとされています。したがって誤りです。
  2. 再発と寛解とを繰り返す。
    • Parkinson病は慢性進行性の疾患であり、再発や寛解を繰り返す特徴はありません。したがって誤りです。
  3. 孤発性症例が家族性症例より多い。
    • Parkinson病の大部分は孤発性であり、家族性症例は全体の10%程度に過ぎません。これが正解です。
  4. 30~40歳代での発症が最多である。
    • 一般的には50~60歳代で発症することが最も多いです。したがって誤りです。
  5. 我が国の有病率はAlzheimer病より多い。
    • Alzheimer病の方が有病率は高く、Parkinson病の方が少ないため誤りです。

ワンポイントアドバイス

Parkinson病の主症状は「振戦」「筋固縮」「無動」「姿勢反射障害」の4つで、これらを覚えておくことが重要です。また、早期発見には動作緩慢や嗅覚障害、便秘などの非運動症状の把握が鍵となります。