スパイロメトリーで計測できないのはどれか。
- 1秒量
- 予備吸気量
- 1回換気量
- 最大吸気量
- 機能的残気量
解答解説
正解は5です。
機能的残気量(FRC)はスパイロメトリーでは直接測定できません。 機能的残気量には残気量(RV)が含まれており、スパイロメトリーでは呼出可能な空気量しか測定できないためです。FRCはヘリウム希釈法やプレチスモグラフを使用して間接的に測定します。
選択肢の解説
- 1秒量
誤りです。 1秒量(FEV1)はスパイロメトリーで直接測定可能です。これは1秒間に呼出される空気量を測定し、閉塞性障害の指標として重要です。 - 予備吸気量
誤りです。 予備吸気量(IRV)は通常の吸気からさらに吸入できる空気量であり、スパイロメトリーで測定可能です。 - 1回換気量
誤りです。 1回換気量(VT)は安静呼吸で1回の呼吸で出入りする空気量を指し、スパイロメトリーで測定可能です。 - 最大吸気量
誤りです。 最大吸気量(IC)は安静呼気から最大限に吸入できる空気量であり、スパイロメトリーで測定可能です。 - 機能的残気量
正しい記述です。 機能的残気量(FRC)は、安静呼気位に肺内に残る空気量で、残気量(RV)を含むため、スパイロメトリーでは直接測定できません。これには特殊な方法が必要です。
ワンポイントアドバイス
スパイロメトリーは呼出可能な空気量や流速を測定する装置であり、残気量(RV)やこれを含む指標(FRCや全肺気量)は測定できないことを覚えておきましょう。これらの指標は、特別な検査(プレチスモグラフやガス希釈法)が必要です。