運動学習について正しいのはどれか。
- 動機付けが高いほどパフォーマンスが向上する。
- 覚醒レベルが高いほどパフォーマンスが向上する。
- 学習によるパフォーマンスの向上は直線的に起こる。
- 2種類の運動課題間に類似性があるほど転移の影響は大きくなる。
- パフォーマンスの向上がみられなくなることは運動学習の停止を意味する。
解答解説
正解は4. 2種類の運動課題間に類似性があるほど転移の影響は大きくなるです。
解説
運動学習において、課題間の「転移」は、既習課題の学習が新しい課題の学習に影響を与える現象を指します。以下に選択肢を検討します。
- 動機付けが高いほどパフォーマンスが向上する
動機付けは学習を促進する重要な要因ですが、必ずしも直接的にパフォーマンスの向上を保証するわけではありません。不適切です。 - 覚醒レベルが高いほどパフォーマンスが向上する
覚醒レベルは適度な範囲(ヤーキーズ・ドットソンの法則)であれば向上を促しますが、過度または不足している場合、パフォーマンスは低下します。不適切です。 - 学習によるパフォーマンスの向上は直線的に起こる
学習曲線に従い、パフォーマンスの向上は段階的であり、直線的ではありません。停滞期も存在するため、不適切です。 - 2種類の運動課題間に類似性があるほど転移の影響は大きくなる
2つの運動課題が類似している場合、既存のスキルが新しい課題に活かされ、効率的に学習が進むことがあります。適切です。 - パフォーマンスの向上がみられなくなることは運動学習の停止を意味する
学習の停滞期は運動学習プロセスの一部であり、向上が止まったように見えることがありますが、これは学習の停止を意味するものではありません。不適切です。
ワンポイントアドバイス
運動学習では、課題の類似性や反復練習が転移や学習効率を高める要因となります。また、学習の停滞期(プラトー期)は自然なプロセスであり、適切なフィードバックや課題の調整が重要です。