断端の成熟度を確認するための断端周径計測で正しいのはどれか。
- 1か所で計測する。
- 下腿切断では最大膨隆部で計測する。
- 下腿切断では背臥位で計測する。
- 大腿切断では坐骨結節を基準に計測点を決める。
- 月に2回計測する。
解答解説
正解は4です。
断端の周径計測では、大腿切断の場合は坐骨結節を基準にして計測点を決定します。坐骨結節を起点として、一定の距離ごとに複数箇所で周径を測定することで、断端の腫脹や成熟度を適切に評価することが可能です。他の選択肢は計測方法として不適切または一般的でないものを含んでいます。
選択肢の解説
- 1か所で計測する。
誤りです。断端周径の計測では、1か所だけではなく、基準点から一定間隔ごとに複数箇所で計測します。これにより、全体の腫脹や断端形状をより正確に評価できます。 - 下腿切断では最大膨隆部で計測する。
誤りです。下腿切断では、膝蓋骨下端を基準点とし、一定の距離ごとに複数箇所で計測します。最大膨隆部のみの計測では、断端全体の変化を把握できません。 - 下腿切断では背臥位で計測する。
誤りです。計測時の体位は断端にかかる負荷を軽減するため、座位または立位で行うことが一般的です。背臥位では断端の形状や腫脹が通常時と異なる可能性があります。 - 大腿切断では坐骨結節を基準に計測点を決める。
正解です。大腿切断では、坐骨結節を基準に一定の距離ごとに複数箇所を計測することで、断端の成熟度や形状変化を正確に評価します。 - 月に2回計測する。
誤りです。断端周径計測は、初期の段階では頻繁に行うことが推奨されます(例:週1~2回)。断端が安定してきたら頻度を減らしていきますが、月2回に固定することはありません。
ワンポイントアドバイス
断端周径計測は、断端の腫脹や形状を把握し、義肢適合を最適化する上で重要な評価方法です。計測時は基準点を正確に設定し、複数箇所で測定することを徹底しましょう。また、計測時の体位や環境を統一することで信頼性の高いデータを得ることができます。