Kienböck病で障害されるのはどれか。
- 月状骨
- 三角骨
- 舟状骨
- 小菱形骨
- 大菱形骨
解答解説
正解は1です。
Kienböck病(キーンベック病)は、月状骨の無腐性壊死が特徴の疾患です。主に手関節の慢性的な痛みや腫れ、可動域制限を伴います。この病態は、月状骨への血流が障害されることで生じます。進行すると月状骨が崩壊し、手関節全体の機能障害を引き起こすことがあります。
選択肢の解説
- 月状骨
正解です。Kienböck病の病変部位は月状骨です。月状骨は手根骨の中央部に位置し、周囲の骨や関節との接触面が広いため、血行障害の影響を受けやすい構造になっています。 - 三角骨
誤りです。三角骨は月状骨の隣にある手根骨ですが、Kienböck病の病変部位ではありません。三角骨は他の手根骨と比較して血流障害を受けにくい傾向があります。 - 舟状骨
誤りです。舟状骨はKienböck病ではなく、骨折や偽関節形成が問題となることが多い骨です。手首の外傷後に痛みが続く場合に舟状骨骨折を疑います。 - 小菱形骨
誤りです。小菱形骨は手根骨の外側に位置する骨で、Kienböck病には関与しません。 - 大菱形骨
誤りです。大菱形骨も手根骨の外側に位置し、親指の基底部を支える骨ですが、Kienböck病の病変部位ではありません。
ワンポイントアドバイス
Kienböck病は若年から中年の男性に多く発生します。早期診断が重要で、治療は病期に応じて保存療法や手術療法が選択されます。手関節の中央部の慢性的な痛みを訴える場合には、月状骨の病変を疑い、画像診断(MRIやX線)で確認することが推奨されます。