下腿中央の横断面を図に示す。矢印の筋の作用で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 膝関節の屈曲
- 足の底屈
- 足の内がえし
- 母指の屈曲
- 第2~5指の屈曲
解答解説
正解は2. 足の底屈と3. 足の内がえしです。
解説
図中の矢印で示された筋は、下腿の後脛骨筋(tibialis posterior)を指しています。この筋は、主に足関節の底屈および内がえしに関与します。以下に選択肢の詳細を説明します。
- 膝関節の屈曲
後脛骨筋は足関節の動きに関与する筋であり、膝関節の屈曲には関与しません。不適切です。 - 足の底屈
後脛骨筋は足関節の底屈に寄与する筋であり、適切です。 - 足の内がえし
後脛骨筋は足関節の内がえしにも寄与します。したがって、適切です。 - 母指の屈曲
母指の屈曲は主に母趾屈筋群(長母指屈筋など)の作用であり、後脛骨筋は関与しません。不適切です。 - 第2~5指の屈曲
第2~5指の屈曲は主に長指屈筋(flexor digitorum longus)の作用であり、後脛骨筋は関与しません。不適切です。
ワンポイントアドバイス
後脛骨筋は足部の内側アーチを支持する重要な筋です。その作用を覚える際は、足の底屈と内がえしという二つの動きをセットで覚えましょう。また、下腿深層筋(後脛骨筋、長母指屈筋、長指屈筋)の役割と走行を整理して覚えることが、類似問題への対応に役立ちます。