病的反射と刺激方法の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
- Chaddock 反射 ―― 足の内果の下方を後ろから前へこする。
- Gonda 反射 ―― 足の第4指をつまみ下方へ引っ張る。
- Gordon 反射 ―― アキレス腱を強くつまむ。
- Oppenheim 反射 ―― 脛骨内縁を上方から下方へこすりおろす。
- Schaeffer 反射 ―― 足底面の外縁を踵から上へ向かってこすりあげる。
解答解説
正解は2と4です。
病的反射は、中枢神経系障害で出現することがあり、特定の刺激で誘発されます。Gonda反射では第4指を引っ張ることで足趾が屈曲、Oppenheim反射では脛骨内縁をこすることで足趾が背屈します。これらの反射は錐体路障害を示唆する重要な所見です。他の選択肢は刺激方法が誤っています。
選択肢の解説
- Chaddock反射 ―― 足の内果の下方を後ろから前へこする。
誤りです。Chaddock反射では、足の外果の下方をこすることで誘発されます。刺激方法が異なっているため、誤答です。 - Gonda反射 ―― 足の第4指をつまみ下方へ引っ張る。
正解です。この刺激により、足趾が背屈する反応が見られます。Gonda反射は錐体路障害の診断に用いられる病的反射の一つです。 - Gordon反射 ―― アキレス腱を強くつまむ。
誤りです。Gordon反射では、ふくらはぎの筋腹を強くつまむことで誘発されます。アキレス腱をつまむ刺激方法は誤りです。 - Oppenheim反射 ―― 脛骨内縁を上方から下方へこすりおろす。
正解です。脛骨内縁を強くこすることで、母趾が背屈し他の足趾が扇状に開く反応が見られます。この反射も錐体路障害を示唆します。 - Schaeffer反射 ―― 足底面の外縁を踵から上へ向かってこすりあげる。
誤りです。Schaeffer反射ではアキレス腱をつまむ刺激で反射が誘発されます。足底面をこする方法はBabinski反射の刺激方法に近いですが、Schaeffer反射ではありません。
ワンポイントアドバイス
病的反射の刺激方法は、正しい操作を理解していないと誤った判定に繋がります。代表的な反射(Babinski、Chaddock、Oppenheim、Gondaなど)の刺激部位と反応をセットで覚えましょう。特に脊髄や錐体路の病変を疑う際に重要な検査となります。