第59回

第59回理学療法士国家試験 午後問題9

60歳の男性。パーキンソニズムで、すくみ足を認める。メトロノームを用いた歩行練習により、10m歩行において、歩行率が120歩/分、歩行速度が0.8m/秒に改善した。平均的な歩幅はどれか。

  1. 30 cm
  2. 35 cm
  3. 40 cm
  4. 45 cm
  5. 50 cm

解答解説

正解は 3. 40 cm です。

歩幅は歩行速度と歩行率を用いて計算できます。以下に具体的な計算手順を示します。

  1. 歩行率を秒単位に変換
    歩行率120歩/分を秒単位にすると、1秒間に歩く歩数は
    120 ÷ 60 = 2歩/秒 です。
  2. 1歩の長さを計算
    1秒間に進む距離は歩行速度0.8 m/秒です。これを1秒間の歩数(2歩/秒)で割ると、1歩あたりの距離(歩幅)が求められます。
    0.8 ÷ 2 = **0.4 m(40 cm)**です。

したがって、この男性の平均的な歩幅は40 cmであり、選択肢3が正解です。

ワンポイントアドバイス

歩幅の計算は、歩行率(歩数/分)と歩行速度(m/秒)の関係を理解することで簡単に求められます。パーキンソニズムでは歩幅が小さくなる特徴があるため、リハビリテーションで歩行率を改善し、歩幅の拡大を図ることが重要です。