慢性閉塞性肺疾患患者に推奨されないのはどれか。
- 低脂肪食
- 在宅酸素療法
- 上肢の筋力トレーニング
- 下肢の筋力トレーニング
- インフルエンザワクチン接種
解答解説
正解は1. 低脂肪食です。
解説
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者において、栄養療法、運動療法、予防医療などは疾患の進行抑制や症状緩和に重要です。ただし、低脂肪食はエネルギー供給不足を招き、推奨されません。
各選択肢の解説
- 低脂肪食(誤り:推奨されない)
- COPD患者では呼吸に多くのエネルギーを消費するため、十分なカロリー摂取が必要です。
- 脂肪はエネルギー密度が高く、少量でも効率的にエネルギーを摂取できるため、脂肪を適度に含む栄養バランスの取れた食事が推奨されます。
- 極端な低脂肪食はエネルギー不足を引き起こす可能性があるため不適切です。
- 在宅酸素療法(正しい:推奨される)
- 酸素療法は低酸素血症の管理に重要であり、特に重症COPD患者において生命予後を改善する治療法です。
- 上肢の筋力トレーニング(正しい:推奨される)
- 上肢筋力のトレーニングは呼吸補助筋を強化し、呼吸機能の改善に寄与します。特に、日常生活動作(ADL)における上肢の動作を補助します。
- 下肢の筋力トレーニング(正しい:推奨される)
- 下肢筋力の低下は運動能力の低下に直結するため、トレーニングは重要です。
- 下肢トレーニングは有酸素能力の向上や全身持久力の維持にも効果的です。
- インフルエンザワクチン接種(正しい:推奨される)
- COPD患者では感染症が急性増悪の主因となるため、インフルエンザワクチンの接種は推奨されます。また、肺炎球菌ワクチンの接種も重要です。
ワンポイントアドバイス
COPD患者の管理では、栄養バランスの確保と適切な運動療法が非常に重要です。特に栄養では、過剰な低脂肪食を避け、高エネルギー密度の食品を含めることが推奨されます。COPD管理の基本的な方針を整理して覚えましょう。