Parkinson病でみられないのはどれか。
- 便秘
- 運動失調
- 動作緩慢
- 静止時振戦
- レム睡眠行動障害
解答解説
正解は2. 運動失調です。
解説
Parkinson病は、黒質-線条体経路のドパミン神経の変性によって生じる疾患です。運動症状と非運動症状の両方が特徴的です。運動症状としては動作緩慢、筋固縮、静止時振戦、姿勢保持障害が挙げられます。一方、運動失調は小脳障害に関連する症状であり、Parkinson病ではみられません。
各選択肢の解説
- 便秘(正しい)
- Parkinson病では、自律神経障害により消化管運動が低下し、便秘が頻繁にみられます。非運動症状の一つです。
- 運動失調(誤り)
- 運動失調は、歩行や四肢の動きがぎこちなくなる症状で、小脳の機能障害によるものです。Parkinson病の主症状には含まれません。
- 動作緩慢(正しい)
- 動作緩慢(寡動)は、Parkinson病の4大運動症状の一つであり、最も特徴的な症状です。自発運動が遅くなり、動作開始にも時間がかかります。
- 静止時振戦(正しい)
- 静止時振戦はParkinson病の代表的な症状です。手指で「ピルロール様振戦」と呼ばれる特徴的な振戦がみられます。
- レム睡眠行動障害(正しい)
- レム睡眠行動障害は、Parkinson病の非運動症状の一つです。レム睡眠中に夢に伴った激しい動作が現れます。
ワンポイントアドバイス
Parkinson病と小脳障害の違いを明確に理解しておくことが重要です。
- Parkinson病:動作緩慢、静止時振戦、筋固縮が主症状。小脳の関与はない。
- 小脳障害:運動失調、測定障害、構音障害が特徴で、Parkinson病の病態とは異なります。