消化器の解剖で正しいのはどれか。
- 胃の筋層は2層の平滑筋からなる。
- 空腸は回腸より長い。
- 食道は3か所の狭窄部をもつ。
- 十二指腸は腸間膜を有する。
- 内肛門括約筋は横紋筋からなる。
解答解説
正解は3. 食道は3か所の狭窄部をもつです。
解説
選択肢の解説
- 胃の筋層は2層の平滑筋からなる(誤り)
- 胃の筋層は3層の平滑筋(外縦筋、中輪筋、内斜筋)で構成されています。この3層構造は胃が効率的に内容物を混ぜたり、消化するための特徴です。
- 空腸は回腸より長い(誤り)
- 空腸と回腸は小腸を構成しますが、一般的に回腸の方が長いです。小腸の全長(約6〜7m)のうち、空腸が約2/5、回腸が約3/5を占めます。
- 食道は3か所の狭窄部をもつ(正解)
- 食道には次の3か所の狭窄部があります。
- 咽頭食道移行部(食道入口部)
- 大動脈弓および左主気管支交差部
- 横隔膜貫通部(食道裂孔部)
- これらの部位は異物が詰まりやすい場所としても重要です。
- 食道には次の3か所の狭窄部があります。
- 十二指腸は腸間膜を有する(誤り)
- 十二指腸の大部分(球部を除く)は後腹膜臓器であり、腸間膜を有しません。腸間膜を持つのは空腸や回腸などの腸間膜臓器です。
- 内肛門括約筋は横紋筋からなる(誤り)
- 内肛門括約筋は平滑筋からなり、不随意筋として機能します。一方、外肛門括約筋は横紋筋からなり、随意的に制御できます。
ワンポイントアドバイス
消化器の解剖学は、臓器の構造や特徴を正確に把握することが重要です。特に、
- 胃の筋層(3層)
- 食道の狭窄部(3か所)
- 腸間膜を有するか否か(後腹膜臓器か腸間膜臓器か)
を整理して覚えておくことで、試験問題に対応しやすくなります。