帯状疱疹で正しいのはどれか。
- 発疹は左右対称にみられる。
- 感染後数日で発症する。
- Koplik 斑が出現する。
- アロディニアを伴う。
- 帯状絞扼感を伴う。
解答解説
正解は4. アロディニアを伴うです。
解説
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化によって生じる疾患です。小児期に水痘に感染した後、ウイルスが神経節に潜伏し、加齢や免疫低下により再活性化することで発症します。以下に各選択肢を解説します。
各選択肢の解説
- 発疹は左右対称にみられる。(誤り)
- 帯状疱疹の特徴的な発疹は片側性であり、神経支配領域(皮膚分節)に沿って分布します。左右対称ではありません。
- 感染後数日で発症する。(誤り)
- 帯状疱疹は、水痘ウイルスに一度感染し、その後長期間潜伏していたウイルスが再活性化することで発症します。新たに感染して発症する疾患ではありません。
- Koplik 斑が出現する。(誤り)
- Koplik斑は、麻疹(はしか)に特有の症状であり、帯状疱疹には見られません。
- アロディニアを伴う。(正解)
- 帯状疱疹では、神経痛(帯状疱疹後神経痛)が一般的に見られ、アロディニア(非侵害刺激に対して痛みを感じる症状)が特徴的です。軽い触覚刺激や衣服の擦れなどでも強い痛みが生じます。
- 帯状絞扼感を伴う。(誤り)
- 帯状絞扼感は、別の神経障害や循環器系疾患で用いられる表現であり、帯状疱疹の典型的な症状ではありません。
ワンポイントアドバイス
帯状疱疹の特徴的な症状や所見を押さえておきましょう:
- 片側性発疹:神経分節に沿った分布。
- 水疱と強い痛み:特にアロディニアを伴う。
- 原因:免疫低下(加齢、免疫抑制状態など)。
- 合併症:帯状疱疹後神経痛(特に高齢者に多い)。
帯状疱疹は診断が比較的容易ですが、類似疾患との区別や神経痛への対応を含めた管理も重要です。