第53回

第53回理学療法士国家試験 午後問題39

機器を使用しなければ実施できないのはどれか。

  1. 等尺性運動
  2. 漸増抵抗運動
  3. 等運動性運動
  4. 遠心性等張性運動
  5. 求心性等張性運動

解答解説

正解は3です。

等運動性運動(isokinetic exercise)は、筋肉の収縮速度を一定に保ちながら負荷をかける運動であり、専用の等運動性トレーニング機器(例:サイベックスなど)が必要です。この機器は収縮速度を一定に維持するための装置が組み込まれており、機器なしでは実施できません。

各選択肢の解説

  1. 等尺性運動
    筋肉の長さを変えずに収縮を行う運動で、壁や床、手動抵抗など簡単な方法で実施可能です。機器は必要ありません。
  2. 漸増抵抗運動
    段階的に負荷を増加させる運動ですが、負荷を調整できるウェイトやゴムバンド、ダンベルなどがあれば機器なしでも実施可能です。
  3. 等運動性運動
    筋肉が一定の速度で収縮する運動で、専用機器がなければ速度を一定に保つことは困難です。したがって、この選択肢が正解です。
  4. 遠心性等張性運動
    筋肉を伸ばしながら力を発揮する運動で、自重やゴムバンド、簡単な器具を使って行えるため、機器は不要です。
  5. 求心性等張性運動
    筋肉を短縮させながら力を発揮する運動で、こちらも自重やダンベルなどの簡易器具で行えるため、機器は必須ではありません。

ワンポイントアドバイス

等運動性運動は、関節角度における筋力評価や筋力トレーニングに使用されますが、機器が必要な点が特徴です。 試験対策として、運動の種類(等尺性、等張性、等運動性)の特徴と必要な機器の有無を整理して覚えておくとよいでしょう。