切断後の幻肢で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 幼児の切断では強く現れる。
- 四肢末梢部ほど明確に感じる。
- いったん出現した幻肢は消失しない。
- 術直後義肢装着法には予防効果がある。
- 上肢切断よりも下肢切断で強く現れる。
解答解説
正解は2(四肢末梢部ほど明確に感じる)と4(術直後義肢装着法には予防効果がある)です。
幻肢は、切断された部位があたかも存在しているかのように感じる現象で、切断後の患者にしばしば生じます。以下の選択肢の解説に基づいて適切な理解を深めましょう。
各選択肢の解説
- 幼児の切断では強く現れる。
幼児では脳の可塑性が高く、切断後も感覚が再編成されやすいため、幻肢が現れる可能性は低いです。主に成人や高齢者で顕著に生じます。この選択肢は誤りです。 - 四肢末梢部ほど明確に感じる。
幻肢は四肢の末端部分、特に手指や足趾で感じられることが多いです。切断部位が末端に近いほど、明確に感じられる傾向があります。この選択肢は正しいです。 - いったん出現した幻肢は消失しない。
幻肢の感覚は時間の経過とともに弱くなり、消失する場合もあります。消失しないわけではありません。この選択肢は誤りです。 - 術直後義肢装着法には予防効果がある。
術後に義肢を早期に装着することで、幻肢痛や幻肢感覚を予防または軽減する効果が期待されます。この選択肢は正しいです。 - 上肢切断よりも下肢切断で強く現れる。
幻肢は、上肢切断でより頻繁に現れるとされています。上肢は感覚の多い部位であり、脳の感覚野で占める面積が広いためです。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
幻肢や幻肢痛に関する知識を整理しておきましょう:
- 幻肢:切断後、失われた部位の感覚を感じる現象。
- 幻肢痛:幻肢における痛みの感覚で、心理的要因や神経の再編成が関与。
- 予防策:早期の義肢装着や適切なリハビリテーションが有効。
幻肢の出現は患者の心理的負担につながることがあるため、正しい理解と対応が重要です。