悪性腫瘍細胞の特徴で誤っているのはどれか。
- 増殖が速い。
- 核分裂が多い。
- 染色体異常が多い。
- 核/細胞質比が小さい。
- 未分化型は悪性度が高い。
解答解説
正解は4(核/細胞質比が小さい)です。
悪性腫瘍細胞では、細胞核が大きくなるため核/細胞質比は通常高くなります(核が占める割合が増加)。一方、正常細胞では核/細胞質比は低い傾向にあります。
各選択肢の解説
- 増殖が速い。
悪性腫瘍細胞は異常に速い増殖速度を持ち、制御不能な細胞分裂を繰り返します。この選択肢は正しいです。 - 核分裂が多い。
悪性腫瘍細胞は分裂を頻繁に行うため、核分裂像が多く観察されます。この選択肢は正しいです。 - 染色体異常が多い。
悪性腫瘍細胞では、染色体の異常(欠失、重複、転座など)がしばしば見られます。この選択肢は正しいです。 - 核/細胞質比が小さい。
悪性腫瘍細胞は核が大きく、細胞質が相対的に少ないため、核/細胞質比は高くなります。「小さい」は誤りです。この選択肢が正しい解答です。 - 未分化型は悪性度が高い。
分化が低い(未分化型)腫瘍細胞は、正常細胞との類似性が少なく、より悪性度が高いことが知られています。この選択肢は正しいです。
ワンポイントアドバイス
悪性腫瘍細胞の特徴は、病理診断や治療方針の決定において重要です。以下を押さえておきましょう:
- 核/細胞質比の増加:核が大きくなるため、比率が高くなる。
- 染色体異常:腫瘍細胞に典型的な特徴。
- 分化度の低下:分化度が低いほど悪性度が高い(未分化型)。
これらの知識は、腫瘍学の基本理解に役立ちます。