第55回

第55回理学療法士国家試験 午後問題61

細胞について誤っているのはどれか。

  1. 細胞膜は二重膜である。
  2. 細胞膜は主にリン脂質から構成される。
  3. ミトコンドリアではATP生成を行っている。
  4. リボソームは蛋白質とDNAから構成される。
  5. Na⁺-K⁺ポンプにより細胞内のNa⁺は低く保たれる。

解答解説

正解は4(リボソームは蛋白質とDNAから構成される)です。
リボソームは、**蛋白質とRNA(リボソームRNA:rRNA)**で構成される小さな細胞小器官であり、DNAは含まれていません。リボソームは蛋白質の合成を行う場として重要な役割を担っています。

各選択肢の解説

  1. 細胞膜は二重膜である。
    細胞膜はリン脂質二重層で構成されており、外部と内部を隔てる役割を果たします。この選択肢は正しいです。
  2. 細胞膜は主にリン脂質から構成される。
    細胞膜はリン脂質二重層が主成分で、タンパク質や糖鎖が組み込まれています。この選択肢は正しいです。
  3. ミトコンドリアではATP生成を行っている。
    ミトコンドリアは細胞内のエネルギー工場であり、電子伝達系と酸化的リン酸化を通じてATPを生成します。この選択肢は正しいです。
  4. リボソームは蛋白質とDNAから構成される。
    リボソームは蛋白質とRNAで構成されており、DNAは含まれていません。この選択肢は誤りです。
  5. Na⁺-K⁺ポンプにより細胞内のNa⁺は低く保たれる。
    Na⁺-K⁺ポンプはATPを利用して、細胞内にK⁺を取り込み、細胞外にNa⁺を排出します。この機能により、細胞内外のイオンバランスが維持されます。この選択肢は正しいです。

ワンポイントアドバイス

細胞構造の理解は、生物学や生理学の基礎として非常に重要です。特に、リボソームの構成成分(蛋白質とRNA)や細胞膜のリン脂質二重層構造、ミトコンドリアのATP生成機能など、基本的な構造と機能を正確に覚えておきましょう。