努力吸気時に働く筋はどれか。
- 腹横筋
- 腹直筋
- 外腹斜筋
- 内腹斜筋
- 胸鎖乳突筋
解答解説
正解は5(胸鎖乳突筋)です。
努力吸気時には、安静吸気時に働く横隔膜や外肋間筋に加えて、胸鎖乳突筋や斜角筋などの補助呼吸筋が動員されます。これらの筋は胸郭を拡大させ、吸気を助けます。胸鎖乳突筋は、胸骨と鎖骨を引き上げて胸郭の拡大に寄与します。
各選択肢の解説
- 腹横筋
腹横筋は、腹壁を形成する筋の一つで、呼気時に腹腔内圧を高める作用を持ちます。吸気には関与しません。この選択肢は誤りです。 - 腹直筋
腹直筋は腹部の前面にある筋で、主に呼気時に収縮し、胸郭を下げて呼吸を助けます。吸気には関与しません。この選択肢は誤りです。 - 外腹斜筋
外腹斜筋も呼気時に収縮し、胸郭を下げる作用を持つ筋です。吸気には関与しません。この選択肢は誤りです。 - 内腹斜筋
内腹斜筋も呼気時に収縮する筋で、吸気には関与しません。この選択肢は誤りです。 - 胸鎖乳突筋
胸鎖乳突筋は、吸気の補助筋として働き、胸郭を引き上げることで努力吸気を助けます。この選択肢は正しいです。
ワンポイントアドバイス
呼吸筋は以下のように覚えておくと便利です:
- 安静吸気筋:横隔膜、外肋間筋
- 努力吸気筋(補助筋):胸鎖乳突筋、斜角筋、上部僧帽筋など
- 安静呼気筋:通常は筋活動を伴わない(胸郭と肺の弾性収縮)
- 努力呼気筋:腹筋群(腹横筋、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋)
これらを正確に理解することで、呼吸リハビリや疾患の評価に役立ちます。