Scarpa三角の内で触知できる筋はどれか。2つ選べ。
- 大腿直筋
- 恥骨筋
- 腸腰筋
- 内閉鎖筋
- 梨状筋
解答解説
正解は2(恥骨筋)と3(腸腰筋)です。
Scarpa三角(大腿三角)は、大腿の前面で形成される解剖学的領域で、触診や血管の評価に重要です。この三角の中には、大腿神経、大腿動脈、大腿静脈などの重要な構造が通ります。また、三角内では恥骨筋と腸腰筋を触知できます。
Scarpa三角の境界
- 上縁:鼠径靭帯
- 内側縁:長内転筋の内側縁
- 外側縁:縫工筋の内側縁
- 底部(床):恥骨筋と腸腰筋
各選択肢の解説
- 大腿直筋
大腿直筋は大腿四頭筋の一部で、Scarpa三角の外側に位置します。この筋は三角内では触知されません。この選択肢は誤りです。 - 恥骨筋
恥骨筋はScarpa三角の床を構成する筋で、触診可能です。この選択肢は正しいです。 - 腸腰筋
腸腰筋もScarpa三角の床を構成する筋で、触診可能です。この選択肢は正しいです。 - 内閉鎖筋
内閉鎖筋は骨盤内部から起始し、大腿骨に付着しますが、Scarpa三角内には存在しません。この選択肢は誤りです。 - 梨状筋
梨状筋は骨盤内部で坐骨神経を覆い、股関節に影響を与える筋です。Scarpa三角内には存在しません。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
Scarpa三角は、重要な血管や神経が通るため臨床的に重要です。特に、大腿動脈の触診部位として用いられるほか、血管採血やカテーテル挿入にも関連します。その境界や内部構造を正確に把握しておくことが大切です。