第55回

第55回理学療法士国家試験 午後問題59

内耳に含まれるのはどれか。

  1. 鼓室
  2. 耳管
  3. キヌタ骨
  4. 膜半規管
  5. アブミ骨筋

解答解説

正解は4(膜半規管)です。
内耳は、聴覚と平衡感覚を司る器官で、膜迷路と骨迷路から構成されます。膜半規管は、内耳の平衡感覚に関与する器官の一部であり、回転運動の検知を行います。

各選択肢の解説

  1. 鼓室
    鼓室は中耳に含まれる部分で、鼓膜の内側に位置します。内耳ではありません。この選択肢は誤りです。
  2. 耳管
    耳管(エウスタキオ管)は、中耳と咽頭をつなぐ管で、中耳に分類されます。内耳ではありません。この選択肢は誤りです。
  3. キヌタ骨
    キヌタ骨は中耳の耳小骨の一部で、音の振動を伝える役割を持ちます。内耳には含まれません。この選択肢は誤りです。
  4. 膜半規管
    膜半規管は内耳に含まれる構造で、骨半規管の中に位置します。回転運動を検知し、平衡感覚を維持する役割を果たします。この選択肢は正しいです。
  5. アブミ骨筋
    アブミ骨筋は中耳にある筋肉で、アブミ骨を介して音の振動を調節します。内耳には含まれません。この選択肢は誤りです。

ワンポイントアドバイス

耳の構造は、外耳、中耳、内耳の3つに分かれます。

  • 内耳:蝸牛、膜半規管、前庭(聴覚・平衡感覚)
  • 中耳:鼓室、耳小骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)、耳管
  • 外耳:耳介、外耳道
    内耳は感覚の受容器として重要な役割を果たすため、その構造を正確に把握しておきましょう。