第55回

第55回理学療法士国家試験 午後問題57

胃について正しいのはどれか。

  1. 幽門は食道に連なる。
  2. 胃切痕は大弯側にある。
  3. 胃体の下端部を胃底という。
  4. 噴門は第腰椎の右側にある。
  5. 胃の大弯は大網を介して横行結腸と結合する。

解答解説

正解は5(胃の大弯は大網を介して横行結腸と結合する)です。
胃の大弯は、大網(胃結腸間膜)を通じて横行結腸と連結しています。この構造は胃の安定性を保ち、また脂肪組織が内臓を保護する役割を果たします。

各選択肢の解説

  1. 幽門は食道に連なる。
    幽門は胃の下端部にあり、十二指腸に連続します。食道に連続するのは胃の上端部である噴門です。この選択肢は誤りです。
  2. 胃切痕は大弯側にある。
    胃切痕(切歯)は胃の小弯側に位置しています。大弯側にはありません。この選択肢は誤りです。
  3. 胃体の下端部を胃底という。
    胃底は胃の上端部で、噴門の上に膨らむ部分を指します。胃体の下端部ではありません。この選択肢は誤りです。
  4. 噴門は第腰椎の右側にある。
    噴門は胸椎第11番の左側に位置します。第腰椎の右側ではありません。この選択肢は誤りです。
  5. 胃の大弯は大網を介して横行結腸と結合する。
    胃の大弯は、大網を通じて横行結腸と結合しており、正しい記述です。この選択肢は正しいです。

ワンポイントアドバイス

胃の解剖学的位置関係は、臨床での内視鏡検査や消化器疾患の理解において重要です。噴門、幽門、胃底、胃体、大弯、小弯の構造を正確に覚えておくことで、疾患の病態をより深く理解できます。