骨折により骨壊死を起こしやすいのはどれか。
- 距骨
- 踵骨
- 中間楔状骨
- 内側楔状骨
- 立方骨
解答解説
正解は1(距骨)です。
距骨は足関節を構成する重要な骨で、血管分布が乏しく、特に骨折により血流が損なわれると骨壊死(無腐性骨壊死)を起こしやすい部位です。距骨骨折後、血流障害が発生すると治癒が遅れたり、骨壊死が進行して関節機能に悪影響を及ぼす可能性があります。
各選択肢の解説
- 距骨
距骨は血流供給が脆弱で、骨折や脱臼によって血流が容易に途絶えることがあります。このため、骨壊死を起こしやすい骨として知られています。この選択肢は正しいです。 - 踵骨
踵骨は血流が豊富で、骨壊死を起こすリスクは低いです。骨折はよく見られますが、通常は骨壊死を伴いません。この選択肢は誤りです。 - 中間楔状骨
中間楔状骨は中足部の一部で、骨壊死のリスクは距骨ほど高くありません。この選択肢は誤りです。 - 内側楔状骨
内側楔状骨も中足部の骨であり、血流が比較的安定しているため、骨壊死のリスクは高くありません。この選択肢は誤りです。 - 立方骨
立方骨は足部の外側に位置する骨ですが、血流供給が良好で、骨壊死を起こしにくいです。この選択肢は誤りです。
ワンポイントアドバイス
距骨は足関節の運動や体重負荷において重要な役割を果たしますが、血流供給が制限されているため、骨壊死を起こしやすい部位です。距骨骨折後は、適切な固定や手術後の血流再建が重要です。特にスポーツ選手や高活動性の患者では、治療後の合併症に注意が必要です。