成人期に発症するポリオ後症候群の Halstead らの診断基準にないのはどれか。
- 感覚障害
- 関節痛
- 筋萎縮
- 筋肉痛
- 疲労
解答解説
正解は1(感覚障害)です。
ポリオ後症候群(Post-Polio Syndrome: PPS)は、かつてポリオ感染を経験した人に発症する進行性の筋力低下や疲労感を主な症状とする疾患です。Halsteadらの診断基準において、感覚障害は特徴的な症状として含まれていません。ポリオ後症候群は主に運動ニューロンが障害されるため、感覚機能には影響がないことが一般的です。
各選択肢の解説
- 感覚障害
感覚障害は、感覚神経の異常による症状であり、ポリオ後症候群ではみられません。このため、Halsteadらの診断基準には含まれていません。 - 関節痛
関節痛は、過去のポリオによる筋力低下や関節の過剰使用、または不適切な姿勢の結果として現れる症状であり、ポリオ後症候群の特徴の一つです。 - 筋萎縮
筋萎縮は、ポリオ後症候群の主要な症状です。過去のポリオ感染で損傷を受けた運動ニューロンが機能を失い、筋肉が萎縮することが原因です。 - 筋肉痛
筋肉痛は、弱化した筋肉を過剰に使用した結果として現れる症状であり、ポリオ後症候群の特徴的な症状です。 - 疲労
疲労はポリオ後症候群の代表的な症状です。軽い運動でも極度の疲労感を感じることがあり、診断基準にも含まれます。
ワンポイントアドバイス
ポリオ後症候群では、運動ニューロンの障害に関連する運動機能の低下や疲労感が主症状であり、感覚障害はみられません。リハビリテーションでは、症状を悪化させないように運動の負荷量を調整しながら、生活の質を維持することが重要です。