四肢長と測定部位の組合せで正しいのはどれか。
- 棘果長 上前腸骨棘の最下端から内果の最下端まで
- 手長 橈骨茎状突起の最下端から中指の先端まで
- 上腕長 肩峰の最前端から肘頭の最突出点まで
- 前腕長 肘頭の最上端から尺骨茎状突起の最下端まで
- 転子果長 小転子の最上端から外果の外側突出点まで
解答解説
正解は1(棘果長 上前腸骨棘の最下端から内果の最下端まで)です。
棘果長は、骨盤の上前腸骨棘(ASIS)の最下端から足首内側の内果の最下端までの距離を測定する方法で、下肢全体の長さを評価する基準となります。臨床で脚長差を評価する際にも用いられます。
各選択肢の解説
- 棘果長 上前腸骨棘の最下端から内果の最下端まで
正しい測定法です。棘果長は下肢全体の長さを示し、下肢のアライメント異常や脚長差を評価するために用いられます。 - 手長 橈骨茎状突起の最下端から中指の先端まで
手長は手根骨の基部から中指の先端までを測定します。橈骨茎状突起からではなく、測定開始部位が異なるため、この選択肢は誤りです。 - 上腕長 肩峰の最前端から肘頭の最突出点まで
上腕長は、肩峰の外側端(最前端ではない)から肘頭の最突出点までを測定するのが正しい方法です。肩峰の前部を基点とするのは誤りです。 - 前腕長 肘頭の最上端から尺骨茎状突起の最下端まで
前腕長は、肘頭ではなく、橈骨頭から尺骨茎状突起の最下端までを測定するのが一般的です。この記載は測定部位が誤っています。 - 転子果長 小転子の最上端から外果の外側突出点まで
転子果長は、大転子の最上端から外果の外側突出点までを測定します。この選択肢では測定基準点が小転子とされており、誤りです。
ワンポイントアドバイス
骨長測定では、基準となる解剖学的部位を正確に理解することが重要です。臨床でよく用いられるのは棘果長や転子果長で、脚長差や骨の成長を評価する際に役立ちます。測定の際には、対象部位を明確に把握し、誤差を防ぐことを心がけましょう。