対応のない正規分布を示す連続変数の群間の差を検定するときに用いるのはどれか。
- Fisherの正確確率検定
- Kruskal-Wallis検定
- log-rank検定
- 相関分析
- Studentのt検定
解答解説
正解は5(Studentのt検定)です。
Studentのt検定は、正規分布を示す連続変数の2群間の平均値の差を検定するために使用されます。この場合、「対応がない」ことから対応のないt検定を行います。正規分布であることと連続変数であることが前提です。
各選択肢の解説
- Fisherの正確確率検定
Fisherの正確確率検定は、カテゴリカルデータ(2×2分割表など)を扱う場合に用いる検定です。正規分布の連続変数には適しません。 - Kruskal-Wallis検定
Kruskal-Wallis検定は、正規分布を仮定せず、3群以上の非対応データの中央値の差を検定する非パラメトリック検定です。正規分布を仮定するt検定の代替法として用いられますが、この問題は2群間であり、適切ではありません。 - log-rank検定
log-rank検定は、生存分析における生存時間の群間比較に使用されます。この検定は正規分布の連続変数の差を比較する目的には適しません。 - 相関分析
相関分析は、2つの変数間の関連性を測定する方法です。群間の差を検定する目的では使用しません。 - Studentのt検定
Studentのt検定は、正規分布を仮定する連続変数の2群間の平均値の差を検定する方法です。この問題での「対応がない」場合には、対応のないt検定が適切です。連続変数と正規分布を仮定する点が重要です。
ワンポイントアドバイス
t検定の適用条件を確認することが重要です。正規分布であることと対応の有無を判断することで、適切な検定を選択できます。また、正規分布の仮定が成り立たない場合は、Mann-Whitney U検定などの非パラメトリック検定を選択することが求められます。