肘関節屈曲位から伸展方向へ他動的に動かしたときに、可動域の全範囲にわたり抵抗感が感じられたが、運動は容易であった。MAS(modified Ashworth scale)における筋緊張のレベルはどれか。
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解答解説
正解は4です。
Modified Ashworth Scale (MAS) は筋緊張の評価指標です。問題文では、「可動域の全範囲にわたり抵抗感が感じられたが、運動は容易であった」と述べられています。これはMASのレベル2に該当します。レベル2は、全範囲で筋緊張の抵抗があるが、関節運動は可能な状態です。
各選択肢の解説
- 0
筋緊張が全くない状態です。問題文には抵抗感があると記載されているため、不適切です。 - 1
軽度の筋緊張があり、筋を伸ばす際にわずかに抵抗を感じるが、可動域の終わり付近でのみ抵抗がある状態です。全範囲に抵抗がある場合には当てはまりません。 - 1+
軽度の筋緊張で、可動域の前半でわずかに抵抗があるが、その後はスムーズに動かせる状態です。「全範囲にわたり抵抗感がある」という記述と一致しないため、不適切です。 - 2
可動域の全範囲にわたり抵抗があるが、関節運動は容易な状態です。問題文の内容と一致するため、正解です。 - 3
筋緊張が強く、可動域全体で明らかな抵抗があり、関節運動が困難な状態です。運動が容易であるとは言えないため、不適切です。
ワンポイントアドバイス
Modified Ashworth Scale (MAS) の評価基準をしっかり覚えておきましょう。
- 0:筋緊張なし
- 1:軽度の抵抗が可動域の終わり付近で感じられる
- 1+:軽度の抵抗が可動域前半で感じられる
- 2:全範囲にわたって抵抗があるが、運動は容易
- 3:全範囲で著しい抵抗があり、運動が困難
- 4:関節が固定され、動かすのが非常に難しい
臨床現場では、正確な筋緊張の評価がリハビリ計画の基礎となるため、基準をしっかり理解しておきましょう。