Lewy小体型認知症の早期にみられる症状はどれか。
- 幻視
- 考想伝播
- 失語
- 人格変化
- 脱抑制
解答解説
正解は 1. 幻視 です。
Lewy小体型認知症(DLB:Dementia with Lewy Bodies)は、幻視(特に具体的で鮮明なもの)が早期から見られるのが特徴です。患者は「実際に見えるように感じる人や動物の幻視」を訴えることが多く、この症状はDLBの診断において重要な特徴の一つです。幻視に加えて、注意力や覚醒レベルの変動、パーキンソン症状もLewy小体型認知症の特徴的な症状です。
各選択肢の解説
- 幻視(正解)
幻視はLewy小体型認知症の早期症状であり、具体的でリアルな人や動物が見えるといった内容が多いです。この症状はDLBに特異的で、他の認知症とは異なる特徴です。 - 考想伝播
考想伝播は、統合失調症で見られる症状の一つで、自分の考えが他人に伝わってしまうと感じる妄想です。DLBでは一般的に見られないため、この選択肢は誤りです。 - 失語
失語は、アルツハイマー型認知症や前頭側頭型認知症で見られることが多く、DLBの初期症状としては一般的ではありません。 - 人格変化
人格変化は、前頭側頭型認知症(FTD)に典型的な症状です。DLBでは早期に顕著な人格変化が見られることは少ないため、この選択肢は誤りです。 - 脱抑制
脱抑制も前頭側頭型認知症で多く見られる症状です。DLBの早期症状としては一般的ではありません。
ワンポイントアドバイス
Lewy小体型認知症の診断では、幻視、注意力の変動、パーキンソン症状の3つが特徴的です。これらの症状が見られる場合はDLBを疑いますが、特に早期の幻視はDLBに特異的な症状であり、他の認知症との鑑別に役立ちます。