認知症の周辺症状はどれか。
1.今日の日付が分からない。
2.携帯電話を使えなくなる。
3.夜になると家の中を歩き回る。
4.朝食で食べたものを思い出せない。
5.目の前にある物品の名称を言えない。
正解は3です。
解答解説
正解は 3.夜になると家の中を歩き回る です。
- **周辺症状(BPSD: Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)**とは、認知症に伴う行動や心理面での問題行動や症状を指し、具体的には徘徊、興奮、抑うつ、不安、幻覚などが含まれます。夜になると家の中を歩き回る行動(徘徊)は、認知症の周辺症状に該当します。
選択肢の解説
- 今日の日付が分からない
誤りです。これは記憶障害や見当識障害による症状で、認知症の中核症状に該当します。中核症状は認知機能の低下そのものを指し、周辺症状とは区別されます。 - 携帯電話を使えなくなる
誤りです。携帯電話などの道具が使えなくなることは失行と呼ばれる症状で、これも認知症の中核症状です。中核症状には、記憶障害、失行、失認、見当識障害などが含まれます。 - 夜になると家の中を歩き回る
正解です。夜間の徘徊は、認知症の周辺症状(BPSD)の一例です。徘徊行動は、本人や家族に負担をかける行動として対応が求められることが多く、認知症の行動面の問題として扱われます。 - 朝食で食べたものを思い出せない
誤りです。これは記憶障害に該当し、認知症の中核症状です。過去の出来事を思い出せないなどの記憶の低下は、認知機能の低下そのものであり、周辺症状ではありません。 - 目の前にある物品の名称を言えない
誤りです。これは失語と呼ばれる症状で、認知症の中核症状です。言葉が出てこない、物の名前が分からないといった症状は中核症状として分類されます。
ワンポイントアドバイス
認知症の症状には、中核症状と周辺症状(BPSD)があります。中核症状は認知機能そのものの障害(記憶障害、失語、失認など)、周辺症状は行動や心理面の問題(徘徊、幻覚、不安など)を指します。認知症の症状を理解するために、この区別をしっかりと覚えておきましょう。