69 歳の男性。脳梗塞による右片麻痺。発症から4週が経過。Brunnstrom 法ステージは上肢Ⅱ、手指Ⅱ、下肢Ⅲ。移乗とトイレ動作は手すりを使用して自立、車椅子駆動は自立している。歩行は短下肢装具とT字杖を使用して軽介助が必要であり、病棟では車椅子で移動している。病室を図に示す。この患者に適切なのはどれか。
解答解説
正解は5です。
この患者の病室設計において、右片麻痺の特性と自立レベルを考慮すると、以下の点が重要です:
- 車椅子での移動が可能であるため、病室内での動線がスムーズに確保されていることが必要です。
- トイレ動作やベッドへの移乗では手すりが必要であり、手すりの位置が左側に設置されていることで麻痺側である右を補える配置が適切です。
- 引き戸を採用することで、車椅子移動時に扉の開閉が容易になります。
各選択肢の解説
- 不適切です。
トイレの手すりが右側に配置されており、右片麻痺の患者にとって使用が困難です。 - 不適切です。
トイレの配置が左側で手すりがないため、移乗や使用が難しい状況となります。 - 不適切です。
手すりがトイレの右側にしかなく、右片麻痺では使用が困難です。 - 不適切です。
トイレの手すりが適切に設置されていないため、移乗に支障をきたします。 - 適切です。
トイレの左側に手すりがあり、麻痺側を補える配置です。さらに引き戸が採用されており、車椅子での移動にも配慮されています。
ワンポイントアドバイス
片麻痺患者の病室設計では、以下を意識してください:
- 手すりは健側で使用できる位置に設置することが重要です。
- 車椅子使用者には引き戸が望ましく、病室内の動線を確保することが必要です。
- トイレやベッドへのスムーズな移乗を可能にするため、左右の動きを考慮したレイアウトを採用します。