異常歩行と原因の組み合わせで正しいのはどれか。
- 鶏歩 —— 腰骨神経麻痺
- 跛足歩行 —— 脳卒中
- 動揺歩行 —— 小脳性運動失調症
- 大殿筋歩行 —— 筋ジストロフィー
- はさみ脚歩行 —— 正常圧水頭症
解答解説
正解は4. 大殿筋歩行 —— 筋ジストロフィーです。
解説
4. 大殿筋歩行(動揺性歩行)
- 大殿筋歩行(動揺性歩行)は、大殿筋や中殿筋の筋力低下により骨盤の安定性が失われ、歩行時に骨盤が左右に大きく揺れる歩き方です。
- 筋ジストロフィーは筋力の低下を特徴とする進行性疾患であり、大殿筋が影響を受けることが多いため、大殿筋歩行がみられます。
この組み合わせは正しいため、正解です。
その他の選択肢
- 鶏歩 —— 腰骨神経麻痺
- 鶏歩は、総腓骨神経麻痺やL5神経根障害によって生じます。足関節の背屈ができないため、足を高く上げて歩く特徴的な歩行パターンです。
- 腰骨神経麻痺では鶏歩は見られません。不正解です。
- 跛足歩行 —— 脳卒中
- 跛足歩行は主に下肢の痛みや荷重の制限(例: 関節炎、外傷)が原因で見られる歩行であり、脳卒中によるものではありません。不正解です。
- 動揺歩行 —— 小脳性運動失調症
- 動揺歩行(動揺性歩行)は殿筋の筋力低下による歩行であり、小脳性運動失調症ではありません。
- 小脳性運動失調症の場合は、平衡感覚の障害により広い歩幅で歩く酩酊歩行が特徴です。不正解です。
- はさみ脚歩行 —— 正常圧水頭症
- はさみ脚歩行は、両下肢の内転筋緊張が亢進した状態で起こり、痙性対麻痺に関連します(例: 脳性麻痺や脊髄障害)。
- 正常圧水頭症では、はさみ脚歩行ではなく、小刻み歩行(磁石歩行)が特徴です。不正解です。
ワンポイントアドバイス
異常歩行の特徴と原因疾患の関連を整理して覚えておくことが重要です。特に試験で頻出の組み合わせ:
- 鶏歩: 総腓骨神経麻痺
- 大殿筋歩行(動揺歩行): 筋ジストロフィー
- はさみ脚歩行: 痙性対麻痺
- 小刻み歩行: 正常圧水頭症
これらを重点的に確認しておきましょう。