乳癌について正しいのはどれか。
- 月経前に疼痛が増悪する。
- 好発部位は乳房の外側上部である。
- 好発年齢は20歳代である。
- 5年生存率は40%前後である。
- 我が国における発症率は欧米の3倍である。
解答解説
正解は2です。
乳癌は乳房の外側上部(外上象限)に最も多く発生します。 外上象限には乳腺組織が集中しており、血流やリンパ流が豊富なため腫瘍が発生しやすいとされています。
選択肢の解説
- 月経前に疼痛が増悪する。
誤りです。 月経前に疼痛が増悪するのは乳腺症などの良性疾患に多く見られる特徴であり、乳癌の典型的な症状ではありません。乳癌は早期では無痛性のしこりとして発見されることが多いです。 - 好発部位は乳房の外側上部である。
正しい記述です。 乳癌は乳房の外側上部(外上象限)に最も発生しやすい部位で、全体の約50%がこの部位に発生するとされています。 - 好発年齢は20歳代である。
誤りです。 乳癌の好発年齢は40~60歳であり、20歳代での発症は稀です。高齢化に伴い、発症年齢が高くなる傾向があります。 - 5年生存率は40%前後である。
誤りです。 乳癌の5年生存率は進行度により異なりますが、早期発見された場合は90%以上と高い数値を示します。40%前後というのは進行癌の一部のケースに限ります。 - 我が国における発症率は欧米の3倍である。
誤りです。 日本における乳癌の発症率は欧米より低いですが、近年増加傾向にあり、ライフスタイルの西洋化が一因と考えられています。欧米の発症率が日本の3倍程度とされています。
ワンポイントアドバイス
乳癌の好発部位は外上象限であり、早期では無痛性のしこりが主な症状です。乳腺症との鑑別が重要であり、月経周期との関連や疼痛の有無に注目してください。また、定期的な検診と早期発見が予後改善の鍵となります。