第55回

第55回理学療法士国家試験 午後問題4

図に示す方法で筋力測定器を用いて膝関節伸展等尺性筋力を測定したところ、測定値は 28 kgf であった。膝関節伸展トルクはどれか。

  1. 約 6.9 Nm
  2. 約 17.2 Nm
  3. 約 34.5 Nm
  4. 約 51.8 Nm
  5. 約 68.6 Nm

解答解説

正解は 5. 約 68.6 Nm です。

膝関節伸展トルクは、筋力測定値と力の作用点から膝関節中心までの距離(力腕)を掛け合わせることで求められます。

トルク = 筋力(kgf) × 力腕(m) × 9.8(Nmへの換算係数)
測定値:28 kgf
力腕:bの長さ 25 cm(0.25 m)

計算式:
28 × 0.25 × 9.8 ≈ 68.6 Nm

各選択肢の解説

  1. 約 6.9 Nm
    誤りです。 トルクの計算時に測定値や力腕を小さく見積もった場合の値であり、実際の計算結果には合致しません。
  2. 約 17.2 Nm
    誤りです。 こちらも計算結果としては小さすぎます。
  3. 約 34.5 Nm
    誤りです。 測定値や力腕が誤って適用された場合の結果と考えられます。
  4. 約 51.8 Nm
    誤りです。 この値もトルク計算としては正確ではありません。
  5. 約 68.6 Nm
    正解です。 上記の計算式に基づいた正確な値です。

ワンポイントアドバイス

トルク(力のモーメント)を求める際には、筋力の測定値と力腕の単位に注意し、m(メートル)単位で計算することが重要です。膝関節の筋力評価では、力の方向と膝関節中心との距離を正確に把握することが必要です。