左顔面を図に示す。網かけ部分を支配している感覚神経はどれか。
- 眼神経
- 顔面神経
- 鼓室神経
- 耳介側頭神経
- 上顎神経
解答解説
正解は 5. 上顎神経 です。
三叉神経(第5脳神経)は、顔面の感覚を支配する3つの枝に分かれています。網かけ部分は、上顎神経(V2)の支配領域に該当します。上顎神経は、眼窩下神経を通じて顔面の上唇、頬、鼻翼などの感覚を伝達します。
各選択肢の解説
- 眼神経
眼神経(V1)は三叉神経の第1枝で、額、頭頂部、上まぶた、鼻根部の感覚を支配します。 網かけ部分の領域は含まれません。この選択肢は誤りです。 - 顔面神経
顔面神経(第7脳神経)は主に顔面筋の運動を支配し、感覚神経としては舌の前2/3の味覚に関与します。 顔面の感覚は三叉神経が支配するため、この選択肢は誤りです。 - 鼓室神経
鼓室神経は舌咽神経(第9脳神経)の枝で、中耳や咽頭、唾液腺に関連します。 顔面の感覚支配には関与しません。この選択肢は誤りです。 - 耳介側頭神経
耳介側頭神経は下顎神経(V3)の枝で、耳周囲や側頭部の感覚を支配します。 網かけ部分の領域ではありません。この選択肢は誤りです。 - 上顎神経
正解です。上顎神経(V2)は三叉神経の第2枝で、上唇、頬、鼻翼など顔面中央部の感覚を支配します。 網かけ部分はこの支配領域に含まれます。
ワンポイントアドバイス
三叉神経の3つの枝(眼神経、上顎神経、下顎神経)の支配領域をしっかり区別して覚えましょう。顔面神経は運動を主に担う神経である点も重要です。また、上顎神経が感覚を伝達する具体的な部位(上唇、頬など)を押さえておくと臨床で役立ちます。