統合失調症に特徴的な思考の障害はどれか。
- 思考が緩徐でうまく進まない。
- 思考の進行が突然遮断され、会話が停止する。
- まわりくどく、要領よく思考目標に到達できない。
- 観念の間に論理的な関連がなく、意識の混濁を伴う。
- 観念が次々に沸き起こるが、つながりは表面的で目標から外れていく。
解答解説
正解は 2. 思考の進行が突然遮断され、会話が停止する。
統合失調症に特徴的な思考障害の1つに「思考途絶」があります。これは、思考の流れが突然遮断される現象で、患者は突然会話を停止し、再開するときには話題が変わる場合があります。これは統合失調症の診断において重要な症状です。
各選択肢の解説
- 思考が緩徐でうまく進まない。
誤りです。この症状は「思考抑制」と呼ばれ、うつ病に多く見られる症状です。 統合失調症に特異的ではありません。 - 思考の進行が突然遮断され、会話が停止する。
正解です。この現象は「思考途絶」と呼ばれ、統合失調症に特異的な思考障害の1つです。 思考の流れが突然遮断され、会話が中断するのが特徴です。 - まわりくどく、要領よく思考目標に到達できない。
誤りです。これは「迂遠(うえん)思考」と呼ばれる症状で、器質性脳疾患やてんかんで見られることが多いです。 統合失調症には特異的ではありません。 - 観念の間に論理的な関連がなく、意識の混濁を伴う。
誤りです。これは「意識障害」やせん妄でみられる症状です。 統合失調症では意識は通常保たれます。 - 観念が次々に沸き起こるが、つながりは表面的で目標から外れていく。
誤りです。これは「観念奔逸」と呼ばれ、双極性障害(躁状態)でよく見られる症状です。 統合失調症には特異的ではありません。
ワンポイントアドバイス
統合失調症の思考障害には「思考途絶」「連合弛緩」「滅裂思考」などがあります。特に思考途絶は特徴的な症状で、突然会話が止まることで気づかれます。これらの症状をうつ病や双極性障害の思考障害と区別できるよう整理して覚えましょう。