Danielsらの徒手筋力テストで、検査する筋の段階と開始肢位の組合せで正しいのはどれか。
- 菱形筋群の段階4 肘関節伸展位
- 上腕三頭筋の段階4 肩関節屈曲位
- 大殿筋の段階3 膝関節伸展位
- 大腿四頭筋の段階2 股関節屈曲位
- 後脛骨筋の段階2 足関節底屈位
解答解説
正解は5(後脛骨筋の段階2 足関節底屈位)です。
徒手筋力テスト(MMT)の段階2は、重力を除いた肢位で動作を評価する段階です。後脛骨筋は足関節の底屈および内反を担う筋であり、段階2では足関節を底屈位にした状態で内反運動を確認します。この肢位は正しい組み合わせです。
各選択肢の解説
- 菱形筋群の段階4 肘関節伸展位
菱形筋群のテストでは、肩甲骨の内転と下方回旋の動きを評価します。肘関節の位置は影響を与えませんが、通常は肘関節を屈曲位にして肩甲骨の動きを確認します。肘関節伸展位は開始肢位として不適切です。 - 上腕三頭筋の段階4 肩関節屈曲位
上腕三頭筋は肘関節の伸展を担う筋であり、肩関節の屈曲は検査動作に関係ありません。正しい開始肢位は、肘関節を屈曲位にし、そこから伸展運動を確認する肢位です。肩関節屈曲位は不適切です。 - 大殿筋の段階3 膝関節伸展位
大殿筋は股関節の伸展を担う筋です。段階3の評価では、重力に抗して股関節の伸展運動を確認しますが、膝関節は屈曲位(ハムストリングスを緩めるため)にする必要があります。膝関節伸展位は不適切です。 - 大腿四頭筋の段階2 股関節屈曲位
大腿四頭筋は膝関節の伸展を担う筋であり、段階2では股関節を伸展位にし、側臥位で膝関節伸展運動を確認します。股関節屈曲位は不適切です。 - 後脛骨筋の段階2 足関節底屈位
後脛骨筋は足関節の底屈および内反を担う筋です。段階2では、重力を除いた肢位(足関節底屈位)で内反運動を評価します。この組み合わせは正しいです。
ワンポイントアドバイス
徒手筋力テスト(MMT)は、段階ごとに適切な開始肢位を理解することが重要です。段階2では、重力の影響を除いた肢位で筋力を評価する点がポイントです。また、関節や筋肉の動きに影響を与える他の部位の姿勢にも注意して評価を行いましょう。