治療者が指示や助言を与え、非適応的な行動をコントロールすることを目的とした治療法はどれか。
- 芸術療法
- 森田療法
- 精神分析療法
- 来談者中心療法
- バイオフィードバック療法
解答解説
正解は 5. バイオフィードバック療法 です。
バイオフィードバック療法は、患者が自分の生理的状態(心拍、筋緊張、皮膚温度など)を視覚的・聴覚的なフィードバックとして把握し、それをコントロールする能力を高める治療法です。治療者は指示や助言を与え、患者が適切な生理的状態を維持できるよう支援します。これにより、不安やストレスを軽減し、非適応的な行動をコントロールすることを目指します。
各選択肢の解説
- 芸術療法
誤りです。芸術療法は、絵画や音楽などの芸術活動を通じて心理的な表現や自己洞察を促す治療法です。 指示や助言による行動のコントロールが主目的ではありません。 - 森田療法
誤りです。森田療法は、神経症の患者に対して「あるがまま」の受容を促す日本独自の心理療法です。 指示や助言というよりは、患者の内的な受容を重視します。 - 精神分析療法
誤りです。精神分析療法は、患者の無意識や心の葛藤を探求する治療法です。 治療者が積極的に指示を出すことはなく、患者の自由連想や解釈を通じて進められます。 - 来談者中心療法
誤りです。来談者中心療法は、患者の自己成長を支援する非指示的な療法です。 指示や助言を与えることを基本的に行いません。 - バイオフィードバック療法
正解です。バイオフィードバック療法は、治療者が患者に指示や助言を行いながら、生理的状態を調節する方法を学ばせる療法です。 非適応的な行動をコントロールすることを目的としています。
ワンポイントアドバイス
バイオフィードバック療法は、不安障害や高血圧、慢性疼痛などの治療に有効であり、治療者と患者が協働して行動を改善する点が特徴です。他の心理療法(精神分析、来談者中心療法など)との違いを明確に覚えておきましょう。