第55回

第55回理学療法士国家試験 午後問題70

前腕回内の作用をもつのはどれか。2つ選べ。

  1. 上腕筋
  2. 腕橈骨筋
  3. 上腕二頭筋
  4. 上腕三頭筋
  5. 橈側手根屈筋

解答解説

正解は2(腕橈骨筋)と5(橈側手根屈筋)です。
前腕回内は、前腕を回して手のひらを下向きにする動作です。この動作には、主に円回内筋方形回内筋が関与しますが、補助的に腕橈骨筋や橈側手根屈筋も前腕の回内に寄与します。

各選択肢の解説

  1. 上腕筋
    上腕筋は肘関節の屈曲を主に担当し、前腕の回内や回外には関与しません。この選択肢は誤りです。
  2. 腕橈骨筋
    腕橈骨筋は、前腕を中間位(回内と回外の中間)に戻す作用を持つ筋です。そのため、回内の補助的役割を果たします。この選択肢は正しいです。
  3. 上腕二頭筋
    上腕二頭筋は、主に肘関節の屈曲と前腕の回外に作用します。回内には関与しません。この選択肢は誤りです。
  4. 上腕三頭筋
    上腕三頭筋は肘関節の伸展を担当する筋で、前腕の回内には関与しません。この選択肢は誤りです。
  5. 橈側手根屈筋
    橈側手根屈筋は手首の屈曲と外転に主に作用しますが、前腕の回内を補助する作用も持っています。この選択肢は正しいです。

ワンポイントアドバイス

前腕の回内に関与する主要な筋は円回内筋と方形回内筋ですが、補助的に働く筋(腕橈骨筋、橈側手根屈筋)も理解しておくことが重要です。また、回外の主要筋(上腕二頭筋、回外筋)と区別して覚えると、動作分析に役立ちます。