快適歩行から速度を速めた際の変化で正しいのはどれか。
- 歩幅は減少する。
- 重心の上下動は減少する。
- 立脚相の時間は減少する。
- 股関節の屈曲角度は減少する。
- 体幹の水平面内回旋運動は減少する。
解答解説
正解は 3. 立脚相の時間は減少する です。
歩行速度が速まると、1歩に要する時間(歩行周期)が短くなります。この結果、立脚相の時間が減少し、全体の歩行周期に対する立脚相の割合も低下します(デュアルサポートの時間も短縮します)。
各選択肢の解説
- 歩幅は減少する。
誤りです。歩行速度を速めると、通常は歩幅が増加します。 歩幅の増加と歩調の速さの組み合わせにより、歩行速度が向上します。 - 重心の上下動は減少する。
誤りです。歩行速度が速くなると、重心の上下動が増加する傾向があります。 特に速度が非常に速い場合や走行時には、上下動が顕著になります。 - 立脚相の時間は減少する。
正解です。歩行速度の増加により、歩行周期全体が短縮し、立脚相の時間も減少します。 また、全体の歩行周期に占める立脚相の割合が低下し、遊脚相の割合が相対的に増加します。 - 股関節の屈曲角度は減少する。
誤りです。歩行速度が速くなると、股関節の屈曲角度は増加します。 歩幅を広げ、足を速く前方に運ぶためには、股関節の屈曲が大きくなります。 - 体幹の水平面内回旋運動は減少する。
誤りです。歩行速度が速くなると、体幹の水平面内の回旋運動はむしろ増加します。 下肢の大きな振りに対応して、体幹の動きも大きくなります。
ワンポイントアドバイス
歩行速度の変化に伴う運動学的な特性を覚える際には、立脚相と遊脚相の割合や股関節・膝関節・体幹の動きに注目しましょう。速度が速くなると立脚相の時間が減少し、重心や体幹の動きが大きくなる点が重要です。