第55回

第55回理学療法士国家試験 午前問題65

血液凝固因子はどれか。2つ選べ。

  1. アルブミン
  2. トロンビン
  3. ヘモグロビン
  4. フィブリノゲン
  5. エリスロポエチン

解答解説

正解は 2. トロンビン 4. フィブリノゲン です。

血液凝固は、血液が外部に漏れた際に止血を行う重要な生理現象です。凝固因子には多くのタンパク質が関与します。トロンビンは凝固過程で活性化された酵素で、フィブリノゲンをフィブリンへ変換することで血餅を形成します。

各選択肢の解説

  1. アルブミン
    誤りです。アルブミンは血漿タンパク質で、主に浸透圧の維持や物質運搬に関与します。 血液凝固には直接関与しません。
  2. トロンビン
    正解です。トロンビンはプロトロンビンから生成される酵素で、フィブリノゲンをフィブリンに変換する重要な凝固因子です。
  3. ヘモグロビン
    誤りです。ヘモグロビンは赤血球に含まれるタンパク質で、酸素の運搬を担います。 血液凝固には関与しません。
  4. フィブリノゲン
    正解です。フィブリノゲンは血漿中の凝固因子で、トロンビンの作用によりフィブリンとなり、血餅を形成します。
  5. エリスロポエチン
    誤りです。エリスロポエチンは腎臓で産生されるホルモンで、赤血球の産生を促進します。 血液凝固には関与しません。

ワンポイントアドバイス

血液凝固の過程では、凝固因子がカスケード反応を通じて順次活性化されます。この流れの中で重要な役割を果たすトロンビンやフィブリノゲンの働きを理解しておきましょう。また、アルブミンやヘモグロビンなど、血液の他の構成成分との違いも押さえることが重要です。